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配偶者居住権って何?

   

私は20年前に夫と結婚しましたが、夫は再婚であり、前の奥さんとの間に1人娘がいます。夫の娘は、私との再婚を快く思っておらず、ほとんど口もきいてくれません。
そのような中、夫は重病を患い、医師からは先は長くないと言われてしまいました。
現在、私は夫名義の一戸建て住宅(評価額は土地建物で2000万円とのことでした。)に住んでおり、ここを終の棲家としたいのですが、夫が亡くなってしまった後もこの家に住み続けることができるのかとても不安です。ちなみに夫には住宅以外に1000万円の定期預金があります。
私は住宅に住み続けることさえできればそれ以上は何も望みませんが、最近、配偶者居住権という制度ができると聞きました。配偶者居住権とはいったいどのような権利なのでしょうか。

A:配偶者居住権は、配偶者が遺産となる建物に相続開始時に住んでいた場合に、原則として終身の間、その建物を無償で使用することができる権利です。

1 平成30年7月に相続法が改正されましたが、その改正のひとつの目玉ともみられているものに配偶者居住権があります。

2 たとえば、今回のケースで相談者の夫が死亡し、相談者が遺産となる住宅を取得しようとした場合、夫の娘さんに対して代償金として500万円を支払わなければなりません。

 

【遺産総額3000万円】

相談者 相続分:1500万円 - 取得財産:2000万円=-500万円⇐代償金として支払う

      (遺産総額の2分の1)     (住宅の所有権)

娘さん 相続分:1500万円 - 取得財産:1000万円=  500万円⇐代償金としてもらう

      (遺産総額の2分の1)     (定期預金)

しかし、住宅に住むことさえできればいいと考えている相談者にとって、それではあまりに大きな負担となってしまいます。場合によっては、代償金を支払うために住宅を売却しなければならなくなるかもしれません。
そのような負担を減らしつつ、配偶者が住宅に居住することを確保するためにできた制度が配偶者居住権です。

3 配偶者居住権の価値は、大雑把にいうと「建物・敷地の価値」から「配偶者居住権付所有権の価値」を控除した価格ですので、住宅の所有権の価値よりも金額は下がります。仮に、今回のケースで配偶者居住権が800万円(その場合、配偶者居住権付所有権の価値は1200万円となります。)だとすれば、遺産分割は次のようになります。

 

【遺産総額3000万円】

相談者 相続分:1500万円 - 取得財産:800万円 =  700万円⇐代償金としてもらう

      (遺産総額の2分の1)   (配偶者居住権)

娘さん 相続分:1500万円 - 取得財産:2200万円=  -700万円⇐代償金として支払う

      (遺産総額の2分の1)(定期預金+配偶者居住権付所有権)

 

4 このように、住宅の所有権を取得するためには500万円の代償金を負担する必要があったところ、配偶者居住権であれば逆に700万円の代償金を取得することができることとなります。
このことからもお分かりいただけますように、配偶者居住権は、配偶者の生活を守るために創設された制度であるといえます。
配偶者居住権は2020(令和2)年4月からスタートしておりますので、相談者の夫が施行日以降に亡くなられた場合には、配偶者居住権の取得を検討することになります。

5 なお、配偶者居住権については、その使用について善管注意義務が課せられ、譲渡が禁じられるなどの制限もあります。また、関連して配偶者短期居住権という制度もあります。
くわしくお知りになりたい方は、沖縄弁護士会にご相談ください。

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